Innovation 魂を吹き込んだコース改修

我孫子ゴルフ倶楽部理事長 富田浩安

Innovation 魂を吹き込んだコース改修我孫子ゴルフ倶楽部理事長 富田浩安

富田浩安

我孫子ゴルフ倶楽部は、1930年の開場から80有余年の歴史の中で、日本オープン選手権・日本シニアオープン選手権・日本女子オープン選手権等の舞台ともなった日本を代表するコースの一つです。
コースは、日本人によるゴルフ場設計の草分けと言われる赤星六郎が手がけた現存する数少ないコースの一つです。赤星の設計思想は、赤星がプリンストン大学留学を含め米国に滞在中に米国の東海岸のクラシックコース、特に、ドナルド・ロス設計のコースにふれることで影響を受け体得したと言われております。我孫子のコースは、赤星六郎がその設計思想をもとに、利根川と手賀沼に挟まれた地形を巧みに生かして設計をし、完成しました。
今般、2012年に行われましたコース改修は、コースの長い歴史の中で大幅な変更を伴う重要なターニングポイントになったと思っております。改修にあたりましては、現コースの設計コンセプト、即ち、赤星六郎の原設計思想を守ることを基本とし、道具やボールの進化に対応し、且、新時代に通用する戦略性の高いコースに改修を行うことといたしました。
その為、数多くの設計家のなかから、我孫子が選択しましたのは、アメリカで年間最優秀設計家賞の受賞経歴もある著名な設計家ブライアン・シルバ氏と、彼のイメージを具現化する第一級のシェイパー兼共同設計者、カイ・ゴルビー氏でした。ブライアン・シルバ氏は、米国東海岸のクラシックコースを中心に70以上のコース改修を手掛けた実績をもつ設計家で、私共の期待を叶えてくれる可能性を一番持った方と判断いたしました。
私共がブライアン・シルバ氏に要望いたしましたのは、前述のごとく「赤星六郎の原設計を守り、我孫子らしさを残すことを基本条件に、新時代に通用するコースへの改修」でした。シルバ氏は、私共の要望を受入れ、且、「コース設計の基本である"自然のあるがまま"を大切に、長い歴史の中で経年変化したバンカーや人工的に盛上げられたグリーンを改修すること、更に新時代に通じる戦略的なコースであると共に、幅広い層のアベレージゴルファーにも受け入れられるコースにすることを改修の基本的コンセプトにすること」を提案していただきました。コース改修は、二人の設計家により10ヶ月に及ぶコースをクローズしての中で完成され、素晴らしいコースに蘇りました。コース改修は、当倶楽部の100周年を見据えた事業ではありましたが、この度、リノベーションされました新生コースは、これから100周年を迎えるにつきましても十分評価に耐えうると自負しております。
これまでも、これからも。会員の皆様には、長く愛される倶楽部であることを願っております。